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by fantacl
| 2009-11-18 07:07
| いたずらだ!ターリー
2009年5月19日記
ベルリンの面白さを色々書いてきましたが、興味深い歴史の蓄積はベルリンに限ったことではありません。 何処に行ってもそれなりの人の暮らしの痕跡が転がっているものです。 たとえば、去年の10月にゼミ生を連れて、一泊二日で西日暮里から谷中、上野、本郷を歩きました。岡倉天心の日本美術院発祥の地、狩野芳涯の墓、徳川慶喜の墓、夢二と恋人が歩いた池之端などなど、それはそれは、様々な断面を発見して、下町歩きの面白さを実体験できました。 ↓[外務省前にあるクマの親子の彫刻] ![]() ![]() ベルリンが他の都市と違うとすると下記の要因と思われます。 1.プロイセンの首都でヨーロッパの芸術・学問の中心として栄えた。 2.第一次第二次大戦の大本営であった。 3.ホロコーストの総本山だった。 4.その結果、大戦で徹底的に破壊された。 5.傷も癒えぬまま20年前まで東西冷戦の市街最前線だった。 6.上記の資産と負の遺産の間で、ドイツの首都にとどまらずEUの中心として 再生を図ろうとしている。結果、色々な物や人が流入し、交差共存している。 7.ドイツ人の律儀さで、過去の資料が徹底的に保存され整理されているので、 破壊を免れたいろいろな資料が出てくる。 8.いまだに破壊以前の元の姿をあちこちで再建しようとしている。 ↓[泊まっていたアパートと外務省の間にある運河に来た白鳥] ![]() ↓[泊まっていたアパートと外務省の間にある運河にいたオシドリ夫婦] ![]() これらがない交ぜになって不思議と人を引きつけるのだとおもうのです。 東京も、天災人災の荒波にもまれたという意味では、他に比べられないほどの経歴なのは勿論です。江戸の大火、関東大震災、東京大空襲と何度も灰燼に帰していますが、その痕跡や傷跡はほとんど塗り替えられて、むしろ探すのに苦労するのではないでしょうか。 ↓[泊まっていたアパートからみえる外務省屋上にある風見のオブジェ人間] ![]() ↓[泊まっていたアパートからみえる外務省の長い建物とベルリン一古いユングフェルン橋] ![]() ↓[泊まっていたアパート前運河で起きたカモ一家の悲劇。六匹の小ガモが滝の下に落ちた!] ![]() ↓[カモ一家の悲劇。親が滝の下に行くが小ガモは上に戻れない。上には家があり二羽の兄弟がいる。結局親ガモは下流に落ちた6羽を見捨てることになった、、、] ![]() たった1メートルの堰の落差が8ッ匹のカモ兄弟を悲劇に落とし込んだのでした。動物保護や環境保護にうるさいドイツの中心で、小ガモたちは家に戻ることが出来なくなりました。次の日は、下の運河に二羽ほどピーピーと鳴き声が聞こえましたが、三日目には一匹も見あたらなくなってしまいました。その後、上に残った二羽も結局滝から落ちてしまって、全滅と言うことになっていまいました。カモ一家の巣が滝からそう遠くないところだったことが問題ですが、この悲劇はもしかすると毎年のように繰り返されているのカモしれません、、、。 #
by fantacl
| 2009-11-17 23:16
| ドイツ滞在
●「小諸ひかりのファンタジー2009」 点灯期間:11月13日〜2月14日小諸駅前広場
![]() 今年も、長野県小諸市のウインターイルミネーションが市民ボランティアの皆さんの手作りで完全しました。 わたしがデザイン担当を仰せつかって3年目になります。 12メートルのツリー構造は4年前の開始時から地元産の竹を使っています。電気も太陽光発電の余剰エコグリーン電力を買う仕組みです。 発光ダイオードは約七万球ですが、過去四年間買い増しして、一部古い物を廃棄する新陳代謝の結果、ずいぶんと豪華になりました。来年2月まで小諸駅前を飾ります。 ![]() ![]() 今回の点灯式は、地元の小学生の合唱や商業高校のブラスバンドの演奏で市民の参加者が多くて素敵でした。 ![]() ※以下は東信ジャーナル社の記事から、 小諸駅前をイルミネーションで飾る「小諸ひかりのファンタジー2009-2010」は13日午後5時から点灯式を行う。主催は実行委員会(大西優子会長)。 この記事の固定URL http://shinshu.fm/MHz/22.56/archives/0000303463.html ![]() ![]() #
by fantacl
| 2009-11-13 22:36
| デザインとアート
2009年5月16日記 最近のベルリン探索成果です。
通っているドイツ語学校は、ベルリンの北側、プレンツラウアーベルクという、かつては東ドイツ国家公安人が多く住んでいて恐れられていた地域にあります。東西統一後の今は、街並みの美しさ、家賃の安さ、緑の多さで、学生や芸術家を中心にベルリン一の人気スポットだそうで、安くて素敵なそれも多国籍なレストランが多いです。ベルリン全体もそうですが、確かに家賃も食費も東京の6割くらいの感じです。 ↓[プレンツラウアーベルクはゼーネフェルダー駅よこで、タウンウオッチングをする人々。] ![]() 昨日は午前中にあるドイツ語学校の授業あと、とぼとぼと南西方向の横道にそれて1時間半くらい歩きました。途中の市民公園でハインリッヒ・ハイネの銅像を見つけてカメラ小僧に変身。ハイネはあちこち住居を替えていますし最後はパリで死去したそうですが、ベルリン滞在歴もあるようで、きっとこのあたりに住んでいたのでしょう。 先週も、南側別ルートを探索していたら奇妙な題名の刻み方がしてある像を発見。手前に天使のような子どもが二人彫刻されていて、一人は台座に逆文字(鏡文字)で、像の主人公の名前らしきものを描いている姿です。もう一人は鏡を持ってそれを映して読んでいるのです。ここはそのまま地下鉄U2の駅名になっていてゼーネフェルダー駅があります。いたい全体ゼーネフェルダーって誰?と思い、帰ってからwikipediaで調べたところ、石版画(リトグラフ)技法の発明者だということがわかりました。彼はミュンヘンの方で活躍したそうですが、おそらくこのあたりにも住んでいたことがあるのでしょう。 ↓[石版画の発明者ゼーネフェルダーの像。地下鉄U2の駅名にもなっている。] ![]() ![]() 隣の駅は、1919年代にドイツで起こった共産革命事件の首謀者で女性活動家のローザ・ルクセンブルクの駅です。リープクネヒトという同志と一緒に武装蜂起を仕掛けたのですが、400人の仲間と一緒に国防軍に鎮圧されて、銃床で殴り殺されて川に投げ捨てられ、半年放置されてしまったという経歴だそうです。共産東ドイツ時代は、悲劇のヒロインとしてなかば神聖化されていたようです。何とも凄惨だけど、この革命が成功していたらナチスのホロコーストも、もちろん大戦そのものも無かっただろうと思ったり、、、でも共産化したドイツは一体全体???とか色々興味深いのでした。今は、彼女のことばが刻まれた銅版が直径100メートル位にわたってあちこちに埋め込まれているのみです。 ↓[WikiペディアよりRosa Luxemburg マルクス主義の革命家] ![]() 西に歩けば、ベルリンの壁の跡地で、ここに逃亡トンネルがあった、ここの建物から飛び降り逃げおおせた。この教会は壁の緩衝地帯に取り残されて、1984年に東ドイツ政府によって爆破、破壊されてしまったので現在この仮の姿の教会になっている、、、とかとか、まさに現代史の中をさまよわされる感じです。壁そのものと壁から東側にあった約20メートルほどの緩衝地帯も保存されている場所にも出くわしました。ヨーロッパのあちこちから現代史を勉強中の高校生や大学生を乗せている団体バスがやってきていました。 ↓ベルナウアー通りのベルリンの壁跡。地面に二列の煉瓦が埋め込まれているところが壁跡。 ![]() ↓ベルナウアー通で起こった壁にまつわる有名な事件跡を示す碑。 ![]() ![]() 二日前は、ドイツ語学校B1クラスの経歴がまちまちのフランス人三人と大手旅行会社を退社して来独中のサチコと5人でランチを食べに学校から南下して、女流彫刻家として有名なケーテ・コルビッツ公園近くのイタリアンに行きました。そこにはコルビッツの一見いかめしい感じの像があるのです。 ケーテ・コルビッツは第一次大戦で末の息子を亡くし、第二次大戦で長男の息子すなわち孫を亡くしています。一貫して貧しい民衆を描いたり彫刻に作っていて、戦前にかなり認められた作家でしたが、ナチスに退廃芸術家指定を受け戦争中は表だって活動できなかったそうです。ウンターデンリンデンのフンボルト大学とドイツ歴史博物館の間にあるベルリンの「ノイエ・ヴァッヘ」(国立中央戦争犠牲者追悼所)内部中央にはコルビッツ作の死んだ子供を抱きかかえる母親の像「ピエタ」がぽつんと一つだけ設置され、暗黙のうちに強い反戦をうったえています。残念なことに彼女は戦争終結直前になくなったそうです。これもウイッキペディアの記事からですが、、。 他にも、最近は、ドイツ技術博物館で"mathema" マセマという数学と自然の関係性を特集した企画展示を見ました。企画展"Die Mathematik die Sprache der Natur ?"「数学は自然が持つ言葉か?」あるいは、「自然は数学で描写できるのか?」と訳せるかな?!? ↓[ドイツ技術博物館屋上にはベルリン封鎖の時に生活物資を届けるのに活躍した米軍のC-47型輸送機。Museum für Entdeckerの表示はMuseum for Discovererの意味です。 ![]() ![]() ドイツ技術博物館は滞在三時間では半分も見ることが出来ませんでした。 ↓ Die ersten Computer der Weltと世界初のコンピューター発明者として、Konrad Zuseを紹介している特設コーナーがありました。みなさん、コンラート・ツーゼって知っていましたか? 僕はここを見るまで知りませんでした。 ![]() ![]() ![]() 今週末は家にいてドイツ語の宿題と、水曜日の夕方フンボルト大学のハルトムートゼミで予定されている立方体万華鏡ワークショップの準備をして過ごします。 #
by fantacl
| 2009-11-13 00:41
| ドイツ滞在
2009年5月4日記
![]() 今日は学校の新コース初日でした。行ったらクラスが確定していなくてA2かB1どっちにする?? と、その場で決めたのでした。で、いぇいやっとB1のクラスに入りました。 自己紹介やら、何をしにドイツに来たのかとか、今までどうやってドイツ語勉強をしていたのか?とかお互いにお話ししたり、クラスで発表したりするのです。A2のクラスメイトが二人だけで、他の6人は新人です。 フランス人が3人、オランダ人が一人、どこだか聞きそびれた西欧の子が一人、日本人の30代の女性が一人です。口火はミノリン教授が切って、結構ぺらぺらと適当なことが口をついて出てきてまあまあのできでした。間違いだらけのドイツ語でも、しゃべるが勝ちなのです。 二人組になるときは、隣のフランス人のデイビッドと、ああだこうだと話します。彼は31才の独身で、生活用品のパッケージ技術者だそうですが、ただいま失業中で、新しいチャンスをものにするにはやはりドイツ語ができないと不利だということで勉強に来たのでした。そういう現在失業中の人は結構多く、他のフランス人もほとんど動機は同じです。あと、レオナルド奨学金というのをゲットして来独している生徒も多いです。 ![]() メキシコから来た21のカルロスは学生ですが、ドイツで自然エネルギーの会社を作るのだといっているし、スロバキアのマヌエラも次のステップをドイツでつかみたいと、みんな生活に直結する能力として、ドイツ語修行をやっています。あ、それから基本的に、みなほぼ英語が出来ます。おまけにイタリア語だのスペイン語だのオランダ語もOkよ~~みたいな生徒ばかりです。 スロバキアのマヌエラは7~8月のハイシーズンは授業料が高くなるし、生徒も多いので、その期間はドイツでのアルバイトに専念して、秋になったらまた復学すると言っています。西欧系の生徒達は、3ヶ月滞在でそこそこ普通の会話は出来、6ヶ月以上、一年くらいいるとすでにネイティブレベルで不自由なく暮らせるところまでいってしまうようです。 ![]() 英語、ドイツ語、フランス語、イタリア語その他、ヨーロッパ語族は表記がアルファベットなので、イスラム圏やアジア圏の全く違う文字を覚える必要がありません。その分、強い方言を覚えるような所があるので、半年程度でも身につけることが出来るとも言えます。 でも片方で、アジアからの留学生やイスラム圏その他異文字異文化を持つ国々からの生徒も日本人よりうまく話す場合が多いので、一概にはいえません。 ![]() 日本人のように、受験英語を何年やってもほとんどしゃべれないという状況は、世界的に見れば、実に不経済で時間も浪費のばかばかしいやり方の、まか不思議な現象と捉えられても仕方のない現象です。戦後一貫して語学教育の戦略と進化のなさは、国際競争力を考えると本当にマイナスです。 外国人にドイツ語を教えるメソッドは、相当鍛えられ工夫され合理的になっていると思います。解説本もたくあんあります。それに比べ、日本語を外国人に教える教本の種類はとても少ない現状です。 ![]() #
by fantacl
| 2009-11-11 08:39
| ドイツ滞在
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