岡本太郎からはじまる日本の現代美術 / キュレーション 伊藤俊治
『ヨーロッパ巡回帰国展 CHIKAKU ―四次元との対話―』 会場: 川崎市岡本太郎美術館 スケジュール: 2006年04月08日 〜 2006年06月25日 住所: 〒214-0032 神奈川県川崎市多摩区枡形7-1-5 電話: 044-900-9898 ファックス: 044-900-9966 2006年4月8日-6月25日 川崎市岡本太郎美術館 (生田緑地内) グラーツクンストハウスでの日本EU交流年企画「日本の知覚展」の帰国展。 国際交流基金サイトより、 21世紀に入り、世界的にその独自性が注目される日本の芸術表現の特異な展開を「知覚の変容」という視点からあらたに読み解き、新しい形式で提示する展覧会です。英国の著名な建築家ピーター・クックによるグラーツ、クンストハウスの特異な空間を生かして、展示を行ないます。 ●もとになった日本の知覚展 ■川崎岡本太郎美術館での展示案内 本日、内覧会に行ってきました。日本民家園もある生田緑地は今、新緑が萌えてサクラ満開です。それだけでも行く価値は正直あります。 出品作家14人中9人が出席したレセプションでした。この展覧会は、オーストリアのグラーツとスペインのビゴー現代美術館で開催された日本EU交流年企画「日本の知覚展」の帰国展です。会場構成、展示とももう少し各人の分量が欲しいところですが、それをおいても優れた現代美術展の一つであるといえるでしょう。 キュレーター伊藤俊治による15作家の先頭が岡本太郎なのです。岡本太郎は、石垣島や日本各地で取材した白黒写真の展示です。「いやったらしさ」こそ芸術の本来であるとした岡本を日本の現代美術の始まりと位置づける企画について、私自身はもっと読み込む必要があります。 私は、出品者の森脇裕之氏、須田悦弘氏と面識があり、それ故に少し複雑な心境です。 展示では、笠原恵実子の金髪インスタレーション「ラ・シャルム」、やなぎみわのゼラチンシルバーポイントと映像インスタレーション「Girls in Her Sand」、中村哲也のスーパーカー漆「プレミアムユニットシリーズ」に注目しました。 でも、なぜか感銘という点では、新人ではない岡本太郎と中平卓馬の写真シリーズに強く感じ入りました。それは一体なぜでしょう。さらに考える必要がありそうです。 せっかく向丘遊園駅まで行かれるのでしたら、鶴川にある白州正子、白州次郎の「武相荘」まで足を伸ばされると良いでしょう。
by fantacl
| 2006-04-07 23:06
| 美術と展覧会
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