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ミノリン教授のクリティカルな日々。いたずらターリーぬいぐるみ日記もいっしょ。 ★4月~9月までのドイツ研究滞在日記を半年遅れで掲載中です。 
by fantacl
絵本原画の奥深さ
 東京駅大丸美術館で始まった「 絵本作家ワンダーランド 世界の絵本作家展II」に初日の夕方行ってきました。 世界の絵本作家展II 絵本作家ワンダーランド
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入ってすぐにバージニア・リー・バートンの『ちいさいおうち』の原画が8点あり、目が釘付けになってしまいました。原画は絵本と同寸でこれまた小さいのです。そして、ビルに囲まれてしまったおうちは3.5センチほどと本当にちいさいおうちなのです。そのかわいらしいおうちが最後に引っ越した丘には昔いた丘のようにリンゴの木が満開なのでした。(桜かと思いましたがリンゴの木でした)
原画は、ケント紙風の紙の上に描かれ、岩波のシリーズで見るよりも遥かに深みを持った水彩の幾重にも重なる密度が豊かなグラデーションを見せていました。
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さわやかなユーモアを漂わせるジョン・バーニンガムをへて、デッサン力抜群のガブリエル・バンサンの「アンジュール・ある犬の物語」は、スピード感ある極少のストロークで全てを描ききります。

12年前に、ほぼ絵本読みの子育てを終えてしまった私は知りませんでしたが、日本人作家の荒井良二、酒井駒子、出久根育らの新しい仕事にもとても興奮しました。
これからは、自分のためにゆっくり絵本を楽しむ機会を増やしていきたいと思いました。
荒井良二は、大きな国際賞を受賞して注目されたそうです。絵は、長新太と漫画家の谷岡ヤスジをあわせたような屈託のないタッチ。絵や人の感覚空間の楽しさと自由さをおおいに感じさせてくれます。荒井良二オフィシャルHP

1940年代作から2004年まで14作家、約180点の原画が展示されています。




◎大丸ミュージアム世界の絵本作家展II 絵本作家ワンダーランドより引用です。

『ちいさいおうち』など歴史的名作で知られるアメリカのバージニア・リー・バートン、『ボルカ はねなしガチョウのぼうけん』でケイト・グリーナウェイ賞を受賞したイギリスのジョン・バーニンガム、児童文学のノーベル賞ともいわれるアストリッド・リンドグレーン記念文学賞を2005年、日本人として初めて受賞した荒井良二、同年にブラティスラバ世界絵本原画展で金牌を受賞した酒井駒子など、世界の人気絵本作家14人の原画に、 <えほんミュージアム清里>が所属する原画作品を加えた約180点を集め、 3つのコーナーに分けて展示。永遠の名作から若い世代の作品まで絵本の魅力をあますことなく紹介します。

旅の時間 —絵本を旅するよろこび—
ゆったりと流れる時間そのもの、季節のうつろい、街の匂いやざわめき…。目的地へ着くことよりも旅の過程そのものを楽しみ、その豊かさを表現する作家たちを紹介します。

子どもの王国 —子どもの頃の時間の輝き—
幼い子どもの頃のまなざしをいつまでも持ち続け、その眼を通して世界を描いている作家たち。大人には見えないものを見、聞こえない音を聞く子どもたちのみずみずしい感性を表現しています。

かたちの冒険 —五感を心地よく解放して—
色、かたち、構図などのおもしろさも絵本の大きな魅力。斬新な色づかい、大胆な構図、様々な素材を使ったコラージュ…。豊かな広がりを見せる作家たちの造形世界を紹介します。

[出展作家]
バージニア・リー・バートン/ジョン・バーニンガム/
ガブリエル・バンサン/荒井良二/
マリー・ホール・エッツ/アンジェラ・バレット/
ルーシー・カズンズ/島田ゆか/酒井駒子/
サラ・ファネリ/エリック・バトゥー/イアン・ファルコナー/
アンネ・エルボー/出久根育 他


大丸ミュージアム 東京
人気絵本作家たちの原画約180点を一堂に

2006年3月23日(木)→4月11日(火)

●会期中無休
午前10時→午後7時30分(8時閉場)
※最終日は午後5時まで(5時30分閉場)

by fantacl | 2006-03-24 12:41 | 美術と展覧会
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