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ミノリン教授のクリティカルな日々。いたずらターリーぬいぐるみ日記もいっしょ。 ★4月~9月までのドイツ研究滞在日記を半年遅れで掲載中です。 
by fantacl
ユニバーサルアートとしての立方体万華鏡
21日から23日まで、博多と太宰府に来ていきます。
結婚25周年、銀婚式の旅行が主な目的です。ところが、なぜか私が33年前の大学一年生の時に発想した立方体万華鏡キューモス(cubic+cosmos=cumos)が発端で拡がった思わぬ波紋の物語と出会う旅行となりました。(当時はサイコロ型万華鏡とよんでいました)
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↑UPAふくろうの会が太宰府で主催したワークショップで制作された「不思議アートの万華鏡」をのぞき込む園田高明博士(右)とヤマザキミノリ
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ユニバーサルアートとしての立方体万華鏡_a0026528_23125091.jpgわたしは、芸大大学院修了後、作家を目指して1980年に、西武百貨店のアトリエヌーボーというギャラリーで最初の個展「光りの美繰り箱(ビックリばこ)キューモス展」を開催しました。そして、20年前ころまで立方体の覗き箱cumosを銀座の松屋デパートや池袋西武百貨店で販売していた事があります。その数年間で約3000箱を売り、売り上げは新婚の生活の糧でした。

そのころ、どんな経緯かcumosを購入した方が数年をかけて独自の改良版を制作していたのです。そして、作品をある展覧会に出品され、それを見た九州大学先導物質化学研究所の園田高明助教授が大いに刺激され、だれでも覗き箱を手作りできるワークショップでの展開を始められたのでした。

園田先生は「UPAふくろうの会」という組織を主宰され、過去三年間、老若男女が参加できるワークショップとして立方体万華鏡普及運動を国内各所に限らずドイツやポーランドでも展開して来たという驚くべき成果を達成しています。すでに5000人くらいの参加者が「不思議アートののぞき箱」と銘打つ立方体万華鏡を制作してきたそうです。まさに世界的に立方体型万華鏡を普及する伝道師として活躍されているのでした。

UPAふくろうの会では、街のコミュニティーイベントで手作り立方体万華鏡のワークショップを開催したり、小児病棟やホスピスで患者がつくることの出来るワークショップとして実施したりして、鏡の箱の内部に拡がるイメージのように、確かな実績を拡げて来ていたのでした。UPAとは、ユニバーサルアートプロジェクトの略です。ということで文字通り誰でもが制作に参加できるアートのプロジェクトになっています。

このような経緯で、会ではずーっと立方体万華鏡のルーツを探していたそうです。そして、ついに原作者のヤマザキにたどり着いたという訳です。学研の大人の科学編集部の仲介などもあって、園田先生にお会いすることができました。会と立体万華鏡ワークショップの成し得た実績を知って、私は本当に大いに驚きました。
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自分が大学時代の基礎デザイン課題の一つとして制作した箱形万華鏡が、まさか30年後に数千人の作者によって楽しまれ喜ばれ、時には生きる喜びをも与えうる物になるとは、そこまでは想像の外でした。

cumosは私の光りと空間をテーマとした創作活動の原点であることは確かです。しかし、「一人でのぞき見る箱」から「大勢で見ることのできる光りのオブジェ」へ進化し、その次に「人が入れるスペクタクルな光りの空間」デザインに力を注いできた関係で、この20年間は、cumosそのものの改良や普及は私の中では休眠状態でした。

今後は、是非とも園田先生率いる「UPAふくろうの会」と協力して、立方体万華鏡のワークショップ活動をサポートする一助となり、さらなる普及を目指してみたいと思うのでした。さらに、物作りの原点に戻ってcumosの研究を再開してみようと考えるのでした。


◎作品ブログのcumos立方体万華鏡の記事へ
◎万華鏡楽会代表 照木公子さん万華鏡雑記 blogのcumos記事へ

◎学研"大人の科学マガジン.net"特集ヤマザキミノリ無限の光り世界へ(ムービーが2本アップされています)

◎UPAふくろうの会会員の蛇の目うさぎさんのブログへ

◎秋田自然科学学習館立方体万華鏡ワークショップ作品写真
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by fantacl | 2007-02-22 23:12 | 日記的なもの
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