ミノリン教授のクリティカルな日々。いたずらターリーぬいぐるみ日記もいっしょ。 ★4月~9月までのドイツ研究滞在日記を半年遅れで掲載中です。 
by fantacl
ニューヨーク・バーク・コレクション展
「日本の美 三千年の輝き ニューヨーク・バーク・コレクション展」
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 26日、雨の中をいって参りました。東京都美術館で残り少ない3月5日まで開催中です。正直、美大の卒業製作点を目指していったのですが、芸大はお昼でおしまい、かろうじてタマビの洋画と日本画を見れたのみ、、、。ということで、ついでに見てきたのですが、認識を新たにしました。

伊藤若冲《月下白梅図》  曾我蕭白《石橋図》

 抱一や若冲があるのです。若沖の月下白梅図は花弁のご粉が随分剥落していますが、それがかえって、すけたような感じを醸しだしていてさらに空間の奥行きが増したように見えます。でもしばらく凝視していると、複雑に入り組んだ枝と梅花の重なりの中に一種のイリュージョンとおぼしき省略や、本人も訳が分からなくなってしまったのではないかとおぼしき箇所が散見できます。会場のルックスを抑えた展示空間では目が痛くなってしまうので、図録を買い求め表紙に拡大された図版を家で心おきなく眺めてみて下さい。

 酒井抱一の、桜花屏風は、恐ろしいまでに完璧な作品です。様々な花弁の描き分けは勿論のこと、それにもまして新葉の表情の多様なこと、葉先の一つ一つが完結しています。幹に寄生した地衣類にも着目です。下部三分の一の銀箔を貼った部分は後世の仕事との事。制作当初の構図は、金箔背景の面積だったのでしょうか。

 また、他にも桃山期の屏風のモダンなこと! なんといても収穫は、江戸初期の大麦図屏風です。こんな構図や作風がこの時代に本当に存在したのかと思わせるほど大胆な構成です。画面を下と上部に二分し、上部は金箔一面、下部三分の二には大麦とおぼしき単子葉植物の葉の茂みと麦穂が一面に描かれています。しかしこの麦穂がホップの穂ではないかと思われるほど短縮され、白色に還元され、構図の中で画面のリズムをとるためにちりばめられた様相で翻訳されている様に、画師の構想力と造形力を見いださざるを得ないのです。

 他にも多々ありますが、まずは縄文土器から江戸の水墨、屏風まで俯瞰できます。このあと、全国4ヶ所に巡回だそうです。

東京都美術館バーク・コレクション展へ
日経新聞の記事へ




"世界有数の日本美術収集家として知られる、メアリー・バーク夫人が半世紀にわたって収集した珠玉の日本美術コレクションがニューヨークから「里帰り」しました。
以下は、都美術館のサイトから引用です。
 2000年に「夢の架け橋」と題し、ニューヨークのメトロポリタン美術館で開催されて好評を博したバーク・コレクションの展覧会今回は「日本の美 三千年の輝き」をテーマに岐阜、広島に引き続き東京で開催されます。
 優れた審美眼によって収集された作品は、縄文時代から江戸時代まで三千年に及び、その内容は絵画、書跡、彫刻、漆工など実に多岐にわたっています。
 なかでも「洛中洛外図屏風」「源氏物語図屏風」「柳橋水車図屏風」といった桃山時代の瀟洒な屏風の数々は圧倒的な迫力で迫ってきます。
 江戸時代の絵画では、光悦や宗達から光琳、抱一へと続く琳派、浮世絵、個性派の若冲・蕭白・蘆雪、南画の流れを汲む大雅、蕪村の屏風など多彩な流れが象徴する成熟した江戸文化を堪能することができます。
 アメリカの一人の女性、バーク夫人が生涯をかけて築き上げたこの日本美術の一大コレクションは、特に絵画作品を通して私たち日本人に自国の文化の豊かさと奥深さをあらためて教えてくれます。
 新しい年の幕開けにふさわしい、優れた日本美術を紹介する本展にぜひお出かけください。" 

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by fantacl | 2006-02-27 12:13 | 美術と展覧会
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